Business Trend

2011/6/24

BPOのサクセスポイント

第2回 CS向上のためのサクセスポイント

スマートとは何か?

スマートフォンの加入者数について、2011年6月のIDC Japanの調査によれば、昨年の2倍の134万人に拡大し、さらに2015年には、500万人を突破するとされています。東日本大震災の発生により企業では、災害に対するBCP対策の再構築の必要性が問われ、企業内のネットワークへ社外からアクセスをするデバイスとして、スマートフォンを導入する企業も増えています。このように、法人使用が推進されれば、家庭や個人への普及をさらに加速していくでしょう。

IDC Japan 2011年6月2日 国内ビジネスモビリティ市場予測より

想像以上のスピードで利用者を獲得しているスマートフォンですが、携帯電話とどこが違うのでしょうか?教科書的には、「スマートフォンとは携帯電話にパソコンやPDA(携帯情報端末)の機能が備わったもの」というのが、正しい答えかもしれません。私なりの解釈を加えて説明するとすれば、「ネットワークから様々なアプリケーションソフトをダウンロードしてきて、バーチャルにある製品の機能を実現するプラットフォーム」ではないかと思います。つまり、携帯電話という枠を超えて、書籍やゲーム機、カーナビ、テレビなどの役割を果たす機能が備わったものであると私は捉えています。

スマートフォンから、スマート家電へ

この「スマート」の仕組みを、家電に落とし込んだものが、「Google TV」です。

SonyとGoogleが共同で開発し、米国ではすでに発売が開始されています。地デジ対応で新しくテレビを買った方は、ギョッとする話かもしれませんが、私は、このLANケーブルを通して様々なアプリケーションをダウンロードして使えるTVという技術に地デジ以上の期待感を持っています。

インターネットの動画配信サイトでテレビや映画を見る若い世代が増え、モバイルやPCサイトそのものにも可処分時間をすっかり奪われた感のあるテレビですが、「スマートTV」の出現により、TVそのものが、様々な家電の役割を果たす可能性がでてきました。また、これから増えていく中高年層を「スマート」の世界に誘導するツールとして、テレビは非常に優れた家電ではないかと思います。

例えば、「ネットスーパー」という仕組みがあります。この仕組みが、「スマートTV」を通して、インターネットになじみがない中高年や、「買い物難民」と言われるお年寄りに浸透すれば、市場規模は大幅に伸びるでしょう。総務省の調査によれば、70代でインターネットの使用率は4割弱、80代では2割となっていますから、70代の6割、80代の8割の層をターゲットに含む事ができるという事です。さらに、会員管理、顧客コミュニティ管理できる仕組みを作り、コールセンターなどと連動して、生活必需品をリピートしてもらうとか、近くに住んでいる同じような環境の方をご紹介いただくといったことも可能になります。

顧客コミュニケーションのサクセスポイント

「スマートフォン」のお客様サポートでは、「何が原因でどんな不具合が出て故障しているのかわかりづらい」という事が一番の課題になっているという事です。メーカー側でも、何に付随した故障なのか分かりづらく、答えに窮するというケースが増えています。また、強制終了するとデータがすべて飛んでしまったり、アプリケーションがダウンロードできなくなったりと、PCの仕組みに関連したサポートが必要とされる問い合わせが増加しています。当然これは、スマートフォンだけではなく、スマートTVをはじめとするスマート家電においても同じ事が言えます。インターネットやPCの初心者を巻き込んで「スマート化」を促進する家電の分野では、さらにお客様からの問い合わせは増加するはずです。また、IVRや音声認識システムの高度化により、「人」が対応する業務プロセス、「システム」が対応する業務プロセスの切り分けが、ますます進みます。「人」が対応する場合も、ニアショアやオフショアを活用する動きが、BCP対策という意味でもさらに促進するでしょう。

そのような流れの中で、「スマート時代の顧客コミュニケーションを成功させるポイント」は以下の点だと私は考えています。

1.OSの特性を理解すること

自社製品の様々な端末との接続について、特にPCやスマートフォンなどの携帯デバイスとの接続についてなど、関連を理解してお客様と対応する必要があります。そのためには、それぞれのOSの特性や仕組みを理解して対応しなければなりません。

2.問い合わせの内容から技術情報を集約すること

コールセンターでは、FAQを作って対応するという事を普通は実行していると思います。しかし、テクニカルな問い合わせが多くなってくると単なるFAQでは対応できなくなります。技術的な情報を網羅したデータベースを作成し、問い合わせの管理をする必要がでてきます。

3.CRMの復活、顧客情報をどう使うのか

スマート家電の発達により、再度、CRM(Customer Relationship Management)が普及する事が予測されます。家電を通じてアプリケーションをダウンロードすることで、お客様自らが自分の情報を提供していただけるようになるからです。以前のようなCRMシステムを開発する、顧客データを取得するというシステム構築がメインとなるのではなく、「顧客と企業の関係の価値を上げる」ための仕組みをどう作るかに注目があつまるでしょう。魅力的なアプリケーションを提供する事や、お客様が必要としている情報をコールセンターや、ソーシャルネットワークと連携して提供するなど、持っている情報を使っていくための創意工夫が求められることになります。

中島 英也 SCSKサービスウェア株式会社 執行役員 クロスセル・成長戦略担当

中島 英也

SCSKサービスウェア株式会社
執行役員 クロスセル・成長戦略担当

1986年コンピューターサービス株式会社(現SCSK株式会社)に入社。
1998年より株式会社CSKコールセンター沖縄の設立準備に携わり、沖縄でコンタクトセンター事業を軌道に乗せた。
2009年よりSCSKサービスウェア株式会社執行役員、現在に至る。HDI(ヘルプデスク協会)アカデミー、社団法人総合研究フォーラム、大阪家庭薬協会などにて「D-SATリダクション(不満の削減)」に関する講演歴多数。

サービスに関するご相談は… 電話 03-6890-2540 9:00~18:00(土日祝日を除く) お問い合わせフォーム


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