製造
ハイブリッド分析でWebサポートの次の一手が明らかに
データ活用,CX向上,呼量削減,セルフサポート
課題
- 呼量削減を期待してFAQ サイトを構築したが、呼量削減効果が得られない。
効果
- FAQ サイトのアクセス数30%増加、お問い合わせ10%削減。
調査により、FAQ サイトでお客さまが自己解決できると分析したお問い合わせ内容項目に対する比率
企業の課題
国内有数の家電メーカーは、機器のソフトウェアを毎年更新して、インターネットで公開している。
新しいソフトウェアを公開すると、ダウンロード・インストールのお問い合わせが殺到し、コンタクトセンターは電話がつながらない状態に陥った。
お電話の着信が集中しないよう、お客様自身のタイミングで自己解決できるFAQ サイトを構築したが、十分に利用されておらず、お客様に役立っているとは言い難い状況だった。
ソリューション
ユーザー属性(ペルソナ)とニーズに合致したFAQサイトを設計
ハイブリッドログ分析
コンタクトセンターの問い合わせ履歴とFAQサイトのアクセス履歴を組み合わせて分析。
現状のFAQコンテンツと比較し、お客様の疑問、本音、行動プロセスなど実態とのギャップを洗い出した。
提供しているFAQコンテンツでは、お客様がFAQサイトで求めている情報に不足があることが判明。
ペルソナ設計
オペレーターへのヒアリングや、ハイブリッド分析結果をもとに、ペルソナ、IT リテラシー、問い合わせ状況を想定。
ペルソナをもとに、FAQ コンテンツについてのリニューアル方針・設計・運用を策定。
ヒューリスティック分析
ペルソナの観点で、FAQ サイトをヒューリスティック分析。
自社サポートサイトの強みと他社サポートサイトの強みを整理。
問い合わせの再分類
コンタクトセンターに蓄積した問い合わせ履歴を、3つの項目「型番」「現象」「原因」を設定。
FAQ コンテンツの構成と一致させて、修正・追加をスムーズにする。
コンテンツの修正・追加
詳細な手順説明の前に、作業ステップ・所要時間を一目で確認できるイラストページを設置。
各作業ステップにページを分けて、1 ページの情報量を最適化。
ペルソナから見出された利用シーン(仕事中の片手間作業)でも理解しやすい工夫をした。
成果
FAQコンテンツの作成基準が明確に
分析結果をもとに、お客様が確実に自己解決できるFAQ コンテンツを判断する基準を独自に設定。
型番から選択する形式を廃止し、お客様の問い合わせ形式に統一させる方針を設定。(「~ができない」「~が分からない」「~をしたい」など)
FAQコンテンツを新規作成する優先順位が明確になった。
コンテンツの効果測定が容易に
「お問い合わせの再分類」をしたことで、問い合わせ傾向の分析が容易に。
修正が必要なFAQ コンテンツの判断が明確になった。
呼量削減
継続的な「コンテンツの修正・追加」をしたことで、FAQ サイトのアクセス数が30%増加し、コンタクトセンターに寄 せられるソフトウェアのダウンロード・インストールの問い合わせは10%削減した。