住信SBIネット銀行株式会社 様
お客様をお待たせしないために 住宅ローンのスピーディな審査前準備を実現!
業務効率化,プロセス可視化,バックオフィス
課題
- スピード感を強みにしており、住宅ローンの審査についても、かかる時間を短縮する必要があった。
- 審査の件数は曜日や月によってムラがあるため、単純な増員では対応が難しかった。
ソリューション
- オペレーターがオフィスに常駐し、審査業務の早期習熟を実現。
- 過去データを活用・分析し、曜日や時刻別の業務量予測を算出。
効果
- 審査前準備期間の短縮に成功。
- 業務量の予測に基づいて、適正な要員配置を実現。
住宅購入の手続きをいち早く進められるよう書類を下準備する業務を効率化し、住宅ローンの審査前準備期間を大きく短縮
住宅ローン事業部では、どのような業務を行っているのでしょうか。
当行のようなネット銀行では、お客様が直接Webサイトからローンを申し込んでいただくというのが一般的なイメージですが、それ以外にも提携している不動産会社や代理店を通じて申し込みがあるケースも少なくありません。住宅ローン事業部は12のグループに分かれ、それぞれがさまざまな業務を担当していますが、住宅ローンの審査に関する事務手続きを行っているのが事務サポートグループと業務グループで、主に提携不動産会社や代理店から申し込みのあった案件について扱っています。
住宅ローンにおける審査前準備とはどんなものですか。
住宅ローンの借り入れの手続きは、審査前準備申し込み→審査前準備→本審査申し込み→本審査→契約→融資の実行という流れになっています。審査が審査前準備と本審査の二段階に分かれているのは、本審査には住民票や収入証明書などの原本が必要であり、手間や時間もかかるため、簡易な手続きで済む審査前準備でいったんお客様の返済能力を確認し、本審査の前に土地・建物の購入の契約を行えるようにするためです。
事務サポートグループと業務グループの役割分担はどうなっているのでしょう。
審査前準備後に本審査が見送りとなってしまう事態は、お客様だけでなく融資する側にとっても好ましいことではありません。よって、審査前準備にはスピードだけでなく正確性も求められるのですが、お客様からいただいた情報をいち早く正確に業務グループに回付する業務を担当しているのが事務サポートグループです。
具体的には、郵便やFAX、メールなどでお客様から届いた書類をスキャナーで取り込んだり、データ入力したりして、専用システムへ登録、仕分けも済ませておきます。また、お客様に住宅ローン返済用の口座を開設していただいたり、万が一に備えて生命保険に加入していただくといった手続きも必要です。こうした下準備の一切を行っています。
一方、業務グループは、事務サポートグループが準備した書類内容をチェックし、最終的な確認をした上で審査部に審査依頼をするという役割を担っています。また、審査部が出した審査結果を提携先の不動産会社や代理店に連絡するという業務も担当しています。
そうした中、どのような課題があったのでしょうか?
審査のスピードアップです。当行の目指すものとしては同業他社と比べて圧倒的なスピード感を持つことが挙げられますが、そういう意味では審査にかかる時間の短縮はかねてからの課題でした。
審査の行程の中では、専用システムへの取り込みやお客様データの入力などの業務は意外と時間がかかるため、この部分を短縮することができれば、審査全体のスピードを大きく早めることができます。そのための対策としては体制の増強が考えられますが、審査の件数は曜日や月によってかなりのムラがあるため、単純に要員数を増やせばよいというものではないのです。
変化する業務量へ柔軟に対応するため、SCSKサービスウェアの支援を検討されたということでしょうか。
その通りです。かねてより当行では一部の業務を外部のBPOベンダーに委託してきましたが、今回の業務には審査のスピードや正確性が求められます。いわば事務処理のスペシャリストですね。そこで相談できそうな会社を探していたところ、上司に「ここが良さそうだよ」と紹介されたのがSCSKサービスウェアでした。
挑戦(Challenge*)とコミュニケーション(Communication*)で、
お客様への責任(Commitment*)を果たす
*Challenge・Communication・Commitmentは、SCSKグループの経営理念・行動指針に定められているキーワードです。
新規の取引ということで、その点に不安はありませんでしたか?
もともと当行のグループ会社で実績があるということで紹介されたため、特に心配はしませんでした。また、オペレーターに当行のオフィスへ常駐してもらい、試行錯誤しながら業務に慣れていただきました。最初は慣れないこともあって時間のかかってしまうケースもありましたが、毎日両社の現場リーダーで朝会を開いて業務のやり方を確認するとともに、毎週金曜日に管理者クラスのミーティングを開き、問題点を一つ一つ潰していきました。おかげで、業務のスピードは日に日に上がっていったのです。こうした取り組みを見るにつれ、SCSKサービスウェアへの信頼感はどんどん増していきました。現在では拠点をSCSKサービスウェアの多摩センターへ移し、要員も拡充しました。
SCSKサービスウェアに対する印象をお聞かせください。
今回の業務は、お客様と直接やり取りがあるわけではありませんので、基本的には提携不動産会社や代理店から申し込みのあった案件が主になります。ただ、その先のお客様、すなわち「一生に一度の買い物」をするお客様のための審査業務だということを理解した上で取り組んでもらっているように思えます。
特に印象に残ったのは、どんな業務を依頼しても、決して「できない」という回答がなかったことです。たとえ難しい業務であっても、皆さんで話し合いをしながら「やれる方法を考えてみましょう」と常に前向きに取り組んでいただいています。当行でも業務改善へ熱心に取り組んでいるのですが、その点で両者の企業文化は似ているのかもしれません。
どのような効果が出ていますか?
以前は部内で人的リソースを融通することが難しく、また事務サポートグループ内に審査前準備の専属担当者がいなかったこともあって、繁忙期にはどうしても業務が滞ってしまう傾向にありました。そんなときにはグループのメンバーを総動員して業務にあたっていたのですが、他の業務に影響が出てしまいますし、案件の処理件数に波ができてしまいます。書類内容のチェックを行う業務グループも業務量の予測が難しくなり、従業員のストレスもたまりがちでした。
それがSCSKサービスウェアに委託して以降は、最大で5日ほどかかっていた審査前準備業務が、翌日には業務グループへ回せるようになりましたし、入ってくる業務量も予測できるようになりました。
SCSKサービスウェアへの今後の期待をお聞かせください。
経営層からはさらなる審査時間の短縮が求められています。そのためにも、SCSKサービスウェアには、スピードアップに向けてさらなる体制強化だけでなく、業務改善に関するさまざまな提案も期待しています。
また、当行では事務業務の自動化に向けてRPA(Robotic Process Automation)の導入に取り組んでおり、SCSKサービスウェアにはRPA関連の研修サービスの提供を受けています。ですから今後は、RPAを含めた業務の効率化や正確性の向上のための業務改革について、一緒に考えていってもらえるとうれしいですね。
担当者からの一言
住信SBIネット銀行株式会社
住宅ローン事業部 事務サポートグループ
グループ長 石井 哲 様
社内で業務を行っていたときは、専任の担当者がいないこともあって、業務が滞ってしまうこともありましたが、現在は確実かつスピーディに処理していただき助かっています。
住信SBIネット銀行株式会社
住宅ローン事業部 業務第1グループ
グループ長 原田 洋平 様
従来は処理すべき案件がどの程度入ってくるのか予測できなかったため、急な残業が発生することもありましたが、今では概ね予測できるようになりました。
ABOUT 住信SBIネット銀行株式会社
住信SBIネット銀行株式会社
2007年9月に開業。以来、「どこよりも使いやすく、魅力ある商品・サービスを24時間・365日提供するインターネットフルバンキングの実現」を顧客に対する目標として標榜し、取り組んでいる。近年の業績も好調で、2019年3月末日現在、口座数は354万口座、預金残高は4兆8,570億円、住宅ローン取扱額は4兆9,975億円、貸出金残高は3兆6,071億円に達している。
2019年12月 現在