第一生命保険株式会社 様

チャットボットの活用により営業職員からの照会対応を集約化・効率化。事務職員の負担を大幅に軽減!

マルチチャネル,ヘルプデスク,DX推進,AI,呼量削減,セルフサポート

第一生命保険では、お客さまからの問い合わせへ柔軟かつスピーディに対応するため、チャットボットを導入。営業職員から事務職員への照会の効率化を図ることで、営業職員の利便性向上と事務職員の業務負担の軽減を実現しました。SCSKサービスウェアは、このプロジェクトを全面的にサポートし、全国約1,400拠点への展開を支援しています。


課題

  • 営業職員は、時間外や休日に照会できない。
  • 事務職員の照会対応の負担が大きく、他の業務に時間を割けない。
  • 既存のツールでは複雑に分岐する事務ルールを調べるのが困難。


ソリューション

対話型FAQを用いたコンタクトセンター高度化サービス

  • チャットボットを使って一般質問はAIで対応、個別質問は有人対応へ切り替え。
  • ログ分析・チューニングで回答精度を向上し、利用率・正答率を改善。
  • 複雑な質問や専門用語の回答をわかりやすく表示。


効果

  • 営業職員はお客さまからの問い合わせ内容を、いつでも照会可能に。
  • 事務職員の照会対応業務の負担は、全国の営業拠点で軽減。
  • スマートセンター(サポートデスク)の運用コール数が削減。

必要なときはいつでもチャットボットへ照会可能
営業職員の利便性向上と
事務職員の業務負荷軽減を同時に実現

チャットボットの導入前は、どのような課題をお持ちでしたか?

お客さまからのお問い合わせに対し、いかにスムーズな回答を行うかという点で課題がありました。お問い合わせを受けた営業職員が即答できない場合は営業拠点の事務職員に照会していたのですが、時間外や休日には利用できませんし、時間帯によっては集中してしまうこともあリました。一方、事務職員には照会対応の負担が大きく、他の業務に影響することもありました。そこで、本社にスマートセンター(サポートデスク)を立ち上げて照会業務を集約するとともに、チャットボットを導入して効率化を図ることにしたのです。

プロジェクトのきっかけはなんでしょうか?

わたしたちは、2016年度より「保険ビジネスとテクノロジーの両面から生命保険事業独自のイノベーションの創出」に取り組んでいて、カスタマー・ファーストの追求に向けた働き方改革を進めています。今回はその一環として、照会対応業務の効率化のためにチャットボットを導入することになりました。

それまで現場ではどのように対処していたのですか?

FAQの検索システムがあります。ただ、一問一答形式ということもあって、求める回答になかなかたどり着けないことが多く、あまり使われていない状況でした。

一問一答のFAQはなぜうまくいかなかったのでしょうか?

回答パターンが多く、複雑過ぎてわかりにくかったということですね。例えば「契約者の名義変更に必要な書類を知りたい」というケースでは、対象者が「個人」「法人」のいずれかで、別のケースでは「未成年」か「外国籍」などかによって回答が異なってきます。そのため、既存のFAQシステムでは、必要なキーワード(条件)を漏れなく入力する必要があったのです。回答も「○○の場合は…、□□の場合は…」というように複雑なものになりがちで、誤認しやすいという問題もありました。その点、分岐型のチャットボットなら、会話しながら回答候補を絞り込んでいけます。

SCSKサービスウェアの提案を採用した理由はなんですか?

チャットボットの回答精度の高さや、操作性のよさもありましたが、決め手となったのは事前調査やツール選定の段階から私たちと同じ目線で取り組んでいただいたことと、提案の内容が実際のニーズにマッチしていたことですね。

実務にチャットボットが使えるという手応えを感じたのはどのあたりからですか?

トライアルを始める前は、現場の事務職員からチャットボットはあまり役に立たないのではという声も上がっていました。しかしトライアル期間中に、必要なコンテンツを追加し、日々ログを分析・チューニングしたところ、回答精度がどんどん高まり、現場からも「これは役に立つ」という声が上がってきました。

チャットボットの回答はどれくらい正確なのでしょうか?

トライアルの際に集計したところ、日本語として意味をなしていない照会や、今回は対象外の提携先保険商品などの照会を除くと、正答率は85~90%でした。もちろん私たちもこれに満足しているわけではなく、95%以上の正答率を目指し、SCSKサービスウェアとともに日々チューニングに励んでいます。

メンテナンスが容易なため自分たちで運用が可能
柔軟な照会対応が可能になり、業務負荷も大幅軽減

チャットボットの運用が軌道に乗るまで、どんなご苦労がありましたか?

やはりチャットボットの育成には苦労しました。現場と本社では使っている言葉が違っていることもあり、正しい回答を表示させるため、どんな表現を学習すればよいか、いろいろ工夫しました。

導入の効果を教えてください。

営業職員からは、時間外や休日でも利用できて便利だという声がたくさん届いています。また、チャットボットなら事務職員に照会するよりも気軽でいいという声もあります。新人の営業職員が自分の勉強のために利用したり、電話オペレーター自身がチャットボットで回答を調べたりするといった、私たちが想定していなかった活用シーンでも効果を発揮しています。実際、スマートセンター(サポートデスク)へのコール数も減りつつあり、大きな効果が出てきています。もっとも、不満がまったくないわけではなく、個別契約や範囲外の商品についても対応してほしいという声も上がっていますので、今後はそのあたりが課題だと思っています。

今回のプロジェクトにおけるSCSKサービスウェアの印象を教えてください。

チャットボットの検討から導入・構築・運用まで、多くの人材がチームに参画してくれて、とても助かっています。現時点でチャットボットには約1,400種の質問と4,000パターンの回答が登録されていますが、共に育ててもらっているという印象です。

SCSKサービスウェアに対し今後期待するところをお聞かせください。

第一生命では、今回のプロジェクトのさらなる推進と並行して、次の取り組みに向けた検討も開始しています。SCSKサービスウェアには広い視野でのさまざまな新しいソリューションを提案してもらえるとうれしいですね。

担当者からの一言

第一生命保険株式会社
事務企画部
課長
岩元 慎弥 様

チャットボットの導入・運用に全面的なご支援をいただきました。現在も、ログの分析・チューニング・メンテナンスにより、チャットボットの回答精度を高めてもらっています。

第一生命保険株式会社
事務企画部
課長補佐
岸 絵里香 様

チャットボットのプロジェクトだけでなく、スマートセンター(サポートデスク)の設立にもご協力いただき、こちらからの要望にも柔軟に対応してもらっています。

第一生命保険株式会社
事務企画部
業務リーダー
橋口 雅美 様

チャットボットの構築から運用まで、さまざまな状況の変化を捉えて先手を打っていただき、本当に助かっています。

ABOUT
第一生命保険株式会社

第一生命保険株式会社

第一生命は、1902年、日本での創業以来、お客さま本位(お客さま第一)を経営の基本理念に据え、生命保険の提供を中心に、地域社会への貢献に努めている。これからも、お客さまとお客さまの大切な人々の“一生涯のパートナー”として、グループ各社が、それぞれの地域で、人々の安心で豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献していく。

2020年4月 現在