2019年11月11日
サービス・製品

「暗黙知使えるソリューション」 を提供開始

SCSKサービスウェア株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:清水 康司)は、コンタクトセンターの運用とともに、企業内で属人化した業務をナレッジ化する「暗黙知使えるソリューション」の提供を2019年11月11日から開始します。

1.背景

国内においては、少子高齢化で労働人口が減少し、人材の不足感が年々増しています。そのような中、製造業などの多くの企業では、熟練した技術や経験をもつ世代が退職を迎える前に、ベテラン人材のノウハウである暗黙知を可視化し、後任へ継承していくという重要な課題に直面しています。
こうした状況を受けて、暗黙知の可視化やデータの一元管理、FAQやナレッジの構築の他、経験タグ(※)というものによって、そうした課題を解決に導く「暗黙知使えるソリューション」を開発しました。コンタクトセンターをはじめとした業務運用とともに、同ソリューションを提供します。

経験タグ
日々の業務の中で蓄積されたコツやノウハウを注釈情報としてデジタル化し、マニュアルや作業書、仕様書、施工書などに追加で付与したタグを活用することで、業務経験が浅い方でも、ベテランと同等の対応が可能となります。

2.「暗黙知使えるソリューション」の主なサービス

①ナレッジの収集と登録
一般的なナレッジの収集や不足情報の登録をします。また、熟練者へインタビューを実施して、感覚的な経験に基づく問題解決の過程を可視化します。
②ナレッジの体系化
キーワードやカテゴリー、問い合わせ種別などの分類とは別に、作業工程や問題解決の手順に必要な経験タグを設定します。それにより、特定の状況下における該当ナレッジへの迅速なアクセスを可能にします。
③使いやすさや問題解決の精度を検証して反映
各コンテンツの取り出し頻度や、問題解決の可否、使いやすさ、迅速性などを定期的に検証、分析して、適時修正を行います。

3.産学共同研究について

「暗黙知使えるソリューション」を開発するにあたり、ナレッジの構造化やメタ情報の分類を中心に、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所の宇野 毅明氏と共同研究を進めています。

宇野 毅明 氏

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所
情報学プリンシプル研究系 教授/主幹
学位:博士(理学)
専門分野:数理情報
https://www.nii.ac.jp/faculty/informatics/uno_takeaki/

宇野 毅明氏のコメント

近年コールセンター業務をはじめ、サービス業分野のさまざまな業務にAI技術が導入され始め、音声認識や顔認識などを使ったシステムが構築されつつあります。しかし、データは取れるようになった一方で、そのデータを使って実際に業務の効率化や、質の向上を行うための方法論はまだ発展途上であり、AIのきらびやかな言葉のイメージとは異なり、業務改善への貢献は限定的となっています。
そのような中で、「暗黙知使えるソリューション」は、ユーザーによるタグ付けやオペレーター教育のためのログ分析など、地道ではありますが効果が約束されているIT技術を用いて業務改善を目指す一方、データの蓄積後に、AIを用いたデータ分析による会社経営や業務設計の改善を可能とする道筋を作っています。「暗黙知使えるソリューション」の将来の進化に大変期待しております。

4.今後の展開

「暗黙知使えるソリューション」を活用することで、窓口の運用業務だけでなく、バックオフィスでの業務や、修理部品の管理・選定、保守作業の遠隔指示や支援も含めた運用業務を一元管理することが可能となります。それによって、高付加価値なBPOを提供し、コンタクトセンターの革新的な運用を実現してまいります。

サービスに関するお問い合わせ先

SCSKサービスウェア株式会社
第三事業本部 第三事業部
業務支援課 種子田(たねだ)
TEL:03-6890-2509
E-mail:anmokuchi.ml@scskserviceware.co.jp

ニュースリリースに関するお問い合わせ先

SCSKサービスウェア株式会社
経営企画部 菱沼
TEL:03-6890-2517
E-mail:press@scskserviceware.co.jp

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