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企業イメージを損ねずに呼量削減!

デジタルコミュニケーション

「WebサイトでFAQを公開しているのに、コンタクトセンターの問い合わせが減らない」このような悩みをよく耳にします。お客様が自己解決できるようFAQを追加しても、作成工数が膨らむばかりで、呼量削減は実現しないかもしれません。

コミュニケーションコントロールの必要性

スマートデバイスの普及によって、WebサイトやSNSなどコミュニケーションチャネルが多様化しました。お客様の利便性をよくして顧客満足度を向上するよう、企業は積極的に複数チャネルでサービス提供を図っています。(オムニチャネル化)

しかし一方で、顧客情報や購買履歴がチャネルごとに分散してしまい、問い合わせ管理ができなくなってしまうなどの問題が起きています。また、お客様が複数の窓口でたらい回しにされ、何度も同じ経緯を説明させられるということも。これでは顧客満足度を維持することすら困難です。

このような問題を解消しつつ、根本的な呼量削減を実現する方法が「コミュニケーションコントロール」。お客様の声に耳を傾けながら問い合わせの本質を探り、お客様と企業の接点を整理して、再設計するのです。今こそ顧客コミュニケーション全体のフローを見直しましょう。

問い合わせしたくなる原因を減らす

コミュニケーションコントロールにおいてもっとも重要なのは、問い合わせの本質的な原因を突き止めること。そこで有効な手段が「ハイブリッド分析」です。コンタクトセンターの問い合わせログ、Webサイトのアクセスログ、ECサイトの購入履歴など、複数のデータを立体的に分析して、問い合わせの動機や現在の状況、つまり、お客様が問い合わせに至るまでの行動を明らかにしていきます。

加えて、呼量削減の施策には、主にコンタクトセンターにある原因を解決するための「直接対応策」と、コンタクトセンター外に根本的な原因がある「間接対応策」の2つがあるということも意識しましょう。お客様はWebサイトでFAQを探したのに、目的の解答を探せない、もしくはFAQが存在しない状態は、コンタクトセンターが責任を持って対応すべき「直接対応策」といえます。「間接対応策」は、企業がコマーシャル・キャンペーンから発信した情報、店頭やWebサイトで与える情報など、コンタクトセンターでは管理できない部分に問い合わせ原因があるものに講じます。

原因の所在を見極めたうえで「直接対応策」は、コンタクトセンターが責任を持って対応します。Webサイト上で彷徨っているお客様には、閲覧中にコンタクトセンター側からチャットで話しかける「プロアクティブチャット」を利用して、適切なコンテンツに誘導。また、電話で問い合わせしたお客様をお待たせすることなくIVR(自動音声応答システム)で効率的に振り分けを行います。振り分け先としては、適切な情報や該当WebサイトURLなどをショートメッセージでご連絡する「ショートメッセージ(SMS)コール誘導サービス」などがあります。こうしてチャットやショートメッセージで案内した先にあるFAQコンテンツ(テキスト、画像、動画)などが、お客様の自己解決を可能にし、顧客満足度を確実に高めるのです。

コンタクトセンターをビジネスの基点に

コミュニケーションコントロールは、コンタクトセンターの取り組みだけでは完結しません。「間接対応策」にも注目しましょう。

頻繁に寄せられる問い合わせの原因として、商品そのもの、宣伝広告に原因があると特定されるものもあります。お客様の「誤解」や「迷い」を未然に防ぐため、表現に齟齬がないよう、社内のあらゆる部署(マーケティング部門、広報部門など)とともに施策を定義しなければなりません。そのために、問い合わせやFAQコンテンツの分析など、一連の取り組み・成果は企業全体に必ず展開してください。

商品の不具合を修正し、使い勝手をよくする。これはモノでもサービスでも重要なポイントになります。お客様の声を、単なる質問・要望に終わらせず、マーケティングデータの一環として活用する――コンタクトセンターをビジネスの基点に、コミュニケーションフロー全体を創造することは、もっとも効果的な呼量削減手段になるだけでなく、事業価値向上や企業ブランディングにもつながるのです。

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