トピックス

いまさら聞けない! 金融サービス仲介業とは?

金融

公開日アイコン 公開日:2024年04月19日
/ 更新日アイコン 更新日:2024年04月19日

金融サービス仲介業の業態や、金融サービス仲介制度のメリットをご存じでしょうか?改めて金融サービス仲介業をご紹介いたします!

なぜ金融サービス仲介業が創設されたの?

既存の仲介業では、サービスを行う業態毎に登録が必要でした。また、特定の金融機関へ所属し、金融機関が指導・管理をうける業態ごとの縦割り法制となっていました。その為、仲介業者として3分野(銀行・証券・保険)の代理業務を取得している企業が少なく、新たなビジネス展開や利用者の利便性も低いという状況でした。

ですが、2020年6月に金融商品販売法が「金融サービスの提供に関する法律」(金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律)に改正されたことを機に、多種多様な金融サービスのワンストップ提供に対するニーズに対応するため、金融サービスの利用者の利便性の向上及び保護を図るために、業態ごとの縦割り法制を排し、1つの登録で銀行・証券・保険すべての分野のサービスを仲介することが可能となる金融サービス仲介制度が創設されました。※施行は2021年11月

金融サービス仲介制度 金融サービス仲介制度 金融サービス仲介制度
金融庁 2020年3月説明資料 を参考にSCSKサービスウェア株式会社にて図版を作成
※参考資料「金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売等に関する法律等の一部を改正する法律案」

金融サービス仲介業務を行うためには?

預金等媒介業務、保険媒介業務、有価証券等仲介業務、または貸金業貸付媒介業務のいずれかを業とし、内閣総理大臣の登録を受けなければ、これらの業務を行うことができません。

従来の仲介業との違い

金融サービス仲介業は、法令により、委託先の管理・監督が不要になりました。その為、利用者の保護責任を仲介業者が請負うことになりますが、複数の金融機関のサービスや商品を扱いやすくなり、クロスセリングが可能となります。

従来の金融系仲介業者と金融サービス仲介業者の比較
金融庁 2020年3月説明資料 を参考にSCSKサービスウェア株式会社にて図版を作成
※参考資料「金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売等に関する法律等の一部を改正する法律案」

金融サービス仲介業を登録するメリット

金融サービスの契約の媒介を含む有資格業務を受託できるようになったことで、各金融機関は、有資格業務まで含めた、幅広い業務をアウトソーシングできるようになります。また、取り扱い金融商品の多様化に伴う金融機関の業務負担を軽減し、事業運営の効率化やサービスの開発・深化を支援することが可能になります。

メリット / 効果

  • 審査スピード改善および審査結果の伝達が早くなり成約率の向上につながります
  • 書類不備等の対応を正確性、かつ迅速化の実現で顧客満足度の向上に期待ができます
  • エンドユーザーは金融機関を横断する負担が軽減され、利便性が高くなります
  • 円滑な業務連携によって社員の管理工数を削減し、コストの最適化に貢献します

BPO業界初の金融サービス仲介業者

BPO(Business Process Outsourcing)は様々な業界で利用されており、金融業界においても金融サービス仲介業の創設により、分野毎の垣根を超えた顧客へのサービス提供が出来るようになりました。特に金融機関はコア業務に集中し、コスト削減、効率化、専門知識の活用などのメリットを享受できます。

SCSKサービスウェア株式会社は、3分野(銀行・証券・保険)での金融サービス仲介業者として登録(2022年3月29日)。BPOサービスベンダーとして金融サービス仲介業の登録は国内初となります。登録から現在まで資格業務を含む金融事務領域を対応し、各金融機関が商品・サービス開発などの中核業務に注力できるよう支援しております。

BPO業界初、金融サービス仲介業者!

現在提供しているサービス「住宅ローンビジネスサポート」ではコール/バックオフィスの一括対応を行い、不備解消時間短縮や体制・コストの最適化に貢献しております。

住宅ローンビジネスサポートサービス
住宅ローンビジネスサポートサービス

住宅ローンビジネスサポート

住宅ローンビジネスサポートは、金融サービス仲介業者として住宅ローンの媒介を含むコール・バックオフィスをまるごと委託可能です。お客様目線のスムーズな連携で成約率向上に貢献し高付加価値のBPOサービスを提供します。

住宅ローンビジネスサポート

証券口座管理フレキシブルサービス

証券口座管理フレキシブルサービスは、金融サービス仲介業者として口座開設手続きの仲介を含むコール・バックオフィスをまるごと委託可能です。効率化・コスト最適化を支援し、高付加価値のBPOサービスを提供します。

証券口座管理フレキシブルサービス

さいごに

新たなビジネスに参入する手段として、これから金融サービス仲介業の登録を検討されている企業もあると思います。登録前に様々なリスクヘッジを考えることも重要です。

  • 市場調査を徹底する: 市場のニーズや競合他社の分析を行い、どの金融サービスに需要があるか、どのようなニッチを狙えるかの理解が大切です。
  • 規制環境を理解する: 金融業界は規制が厳しく、国や地域によって異なる法律が存在します。ライセンスの取得やコンプライアンスの要件をしっかりと把握することが必要です。
  • リスク管理に注力する: 業務遂行におけるリスクを事前に特定し、それに対する緩和策を計画的に立案することが重要となります。
  • 専門的なスキルと知識を持つ人材を確保する: 金融サービス仲介業は専門知識が求められるため、適切なトレーニングを受けた人材を採用すること、また継続的な学習と規制変化の適応が必要になります。

金融サービス仲介業は、チャンスとリスクが共存する業界です。企業は自身の強みを活かし、金融サービス仲介業としての価値を見出すことにより、新たなビジネスチャンスも期待できるかもしれません。

この記事をシェアする

一覧に戻る